3月 152013
最終更新日: 2020/02/26
 


これも、東アフリカで撮りました。多くはケニアとタンザニアですが、他の国であるボツワナなどの写真も一部あります。

動物学者でもないのに講釈を少し書きますが、好きであれば本を読んだりガイドに聞いたり好んでこの種のTV番組を観たりして、自分なりに少しは勉強しましたのでご容赦。

ライオンはネコ科動物では唯一、群れ(プライド)を作ります。
いわゆる「百獣の王」と言われるものの、ボケ〜としている姿を見るとそんな風には見えないのだが、だだっ広い草原で真っ昼間から腹を出して眠れるのはライオンだけです。(この腹を出して横たわるのは、体温を下げるためだそうです)また、雄は狩りもせず寝てばかりで雌が捕った獲物を我れ先に食べるだけで、いったい何をしているのかと思いますね。
しかし、雄も大変なのです。
プライドをハイエナなどの外敵から守り、縄張りを見回り、プライドを乗っ取ろうとする若き雄ライオンと戦わなければなりません。
人間もライオンも、お父さんは大変なのです。
もちろん雌もまた大変で、雄と子供のために必死に狩りをし、時には身の危険を顧みず強敵のバッファローや稀ですがゾウまでハンティングします。
人間と同じように、お母さんもまた大変なのです。

ところで、チーターやヒョウは単独行動をとるがライオンは何故群で行動するのか。
群で狩りをすれば確率は高いが、一方で自分の取り分は少なくなる。また、外部からオスがやってきて群の子供を殺すのを守るためとも考えられるが、同じ習性のチーターやヒョウは群を作らない。
結論はどうやら、草食動物が水を飲みにくる水場や周囲を見渡せる岩などのある狩りに有利な環境をテリトリーにするため、群でその場所を確保するのが目的のようです。
また、雌ライオンの狩りは獲物を周囲から追い込む勢子のような役割や、最後にとどめを刺す役割などがありますが、このためのコミュニケーション能力を司る前頭葉が他の肉食動物よりも発達しているそうです。
(BBC地球伝説より)

少し残酷な場面もありますが、これが野生の世界であることをご理解ください。

 

 

ライオンの雄は、そこに居るだけで周囲を威圧する雰囲気を醸し出します。とにかく、威厳がありますね。
因に、今は黒い鬣のライオンは数が少なくなっているそうです。
黒い髪はテストステロンと言う男性ホルモン作用によるものだそうであるが、環境の変化によってホルモンの分泌が少なくなったのかもしれません。
(ンゴロンゴロ・クレーター(ンゴロンゴロ自然保護区)
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草食動物が水を飲みにくるのを待っています。しかし、これでは草食動物から丸見えで無理でしょう。(撮影地、同)IMG_2962

 

 

これは別場面で、倒したヌーを子供のところへ運んでいます。(撮影地・同)
自分の体重と同じくらいの獲物であり、少しずつ引きずっては一休み。
彼女が引きずっては休む毎に撮ったので、背景や体勢が異なっていますが結果的に同じような絵になってしまいました。
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そして、ランチタイム。(セレンゲティ・タンザニア)
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カブ(肉食動物の子供)も、お腹いっぱい食べました。
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食後は喉が渇きます。
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そして、一眠りの前の大あくび。(サンブル・北ケニア)
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こちらは、バルーンを背景に食後の散歩?。いや、何か急用がありそうな顔つきです。(マサイマラ・ケニア)
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ゆっくりとサファリカーで並走していると、「何か用なの!」とばかりに彼女は途中で向きを変えて我々を睨みつけた。

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時には、岩と化す。

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おっと、こちらはバッファローと対峙しています。(セレンゲティ・タンザニア)
雌ライオンは3頭いましたが、とても倒せる相手ではありません。逆に襲われる危険さえあり両者引き分けでした。
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若い雄が獲物を独り占めにしようと見張っています。40度近い炎天下、欲はすべてに優先する?。(撮影地・同)
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こちらも40度近い暑さ。容易に倒せるシマウマの子供を目にしても、「こう暑くちゃ堪らね〜」といった感じですね。
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こちらも日陰で一休み。
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木陰で一休みしているところへ、群れから離れた1匹のヌーがきた。絶好のチャンス!。しかし逃げられました。
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それを見て他のライオンたちは大笑い。いや、実はこれは雌の発情状態を確認している「フレーメン」といわれる表情です。
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遠くに、シマウマの群れに向かって矢のように飛んで行くライオンが見え、サファリカーは接近。
サファリは何度もしたが、このようなハンティング場面に遭遇したのは初めてである。                         まだ絶命していないシマウマの子供の呻き声と、ライオンの荒い息。 それを眼の前にして、大げさながらカメラを構える体が震えてしまい、汗をかいてしまった。

残酷な場面かもしれませんが、肉食動物がいなければ草食動物が増えて草を食べ尽くし砂漠化してしまうでしょう。
ライオンなど肉食動物もまた、自然界では重要な役割を負っているのです。
(バッファロースプリングス(北ケニア)

この小さいサイズの2枚の絵は、同行者Kさんが撮ったもの。Kさんの許可を得ています。

拙者はボ〜っとしていました。チコちゃんに叱られます!。

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ここからはPami撮影。 Zisama は動画を撮っていましたが、ここに貼り付けるほどの代物ではなかった。       

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では、お口直しに若き美人(美ライオン)。奇麗ですね。
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こちらは雄。(セレンゲティ・タンザニア)
立派にプライドを持ちテリトリーの見回り中か、はたまた若き雄ライオンにプライドを追われて放浪中か。この表情からは分からない。
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こちらの雄もテリトリー巡回中か、はたまた、、、。(ンゴロンゴロ(タンザニア))

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そして、ドカリと座り周囲を睥睨。

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今は人口の増加によって生息地が狭められ、加えて密猟などで数は激減しているとのこと。
映画「野生のエルザ」が公開された1966年以降、ライオンの生息数は10分の1だそうでケニアでの生息数は2、500頭とのこと。
数日前にナショジオチャンネルで、「アフリカからライオンが消える日」と題した番組が放映されていました。
ライオンがいなくなれば草食動物が増え、草原の植物は消滅し砂漠のような状態になるでしょう。

そして何よりも野生動物の象徴であるライオンが、この世から消えることは悲しいことです。
ある動物学者が言っていました。「人間は野生動物を絶滅に追いやり、そして自分の首をユックリ絞めている」

「絶滅はノーだ」と言うように首を振る雌ライオン。(サンブル(北ケニア))
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追記1(2015/8/31)
エルニーニョとか地球温暖化による世界的な天候不順により、最近の東アフリカは雨量が増している模様。
それにより草が生い茂り草食動物が増え、それを捕食するライオンは増えているとのこと。
自然界は、何が幸いするか分かりませんね。(NHKダーウインが来た)

追記2(2015/11/5)
数日前にTVアニマルプラネットで、6頭のオスライオン兄弟がそのパワーで広大な縄張りを作り君臨するが、時の経過で兄弟の仲間割れが起こり壮絶な死闘を繰り返す番組を放映していた。
zisamaはビックキャットの番組は好きでいろいろ見てきたが、これほど衝撃を受ける凄惨なライオンの世界を見たのは初めてであった。
ご興味のある方は、放映日程を下記しましたのでご覧になっては如何でしょうか。
http://www.animal-planet.jp/episode/index.php?eid1=124271&eid2=000000

追記3。2018年4月に、上記6頭のオスライオンの続編をTVデイスカバリー・チャンネルで放映していた。この群れは「マポーホ」(スワジランド語で安全保障グループの意)と呼ばれ、非常に珍しい行動だそうです。
不鮮明ですが、TV画面からの絵を貼り付けました。尚、この場面は5頭だけが写っています。



追記4(2020,2) TVプラネットアースによれば、ライオンを含むヒョウやチーターなどの大型ネコ科動物が犬ジステンバーウイルスに感染して異常をきたすと、人間を恐れなくなり襲撃することもあるとのことだ。





































 Posted by at 10:30 AM


  4 Responses to “ライオン「Z&Pの野生のプレデター(4の2)」”

  1. マクール、ドレッドロックス、ラスタ、プリティボーイ、キンキイテイル & ミスターT,,
    伝説の血の絆の兄弟たち、、マポーホ コーリション
    動物ものに涙腺はかなり弱いですが、、彼らのはげしい生き様に呼応するように
    とめどもなく涙が溢れ出ます、、(ほうとうに、みっともないほど泣いてしまいます)
    人生もう半分過ぎたなかで死ぬ前に、彼らを知ることができて良かったと思います、、

    • 5ニャンコ コーリション(マポーホ)のオヤブンさん

      6頭全部の名が書かれていて、(ZISAMAは忘れてしまったので)改めて彼らを思い出させてもらいました。
      野鳥は勿論のこと一部の昆虫から魚までテリトリーを確保しますが、ライオンのオスなどはその最たるものである筈なのに、共同して生活をするとは思いませんでした。
      野生の世界も自然環境の変化や気候の変動によって、生きて行く形態が一時的であっても変わるのでしょうね。
      それと、5ニャンコ コーリション(マポーホ)のオヤブンさんもご覧になったかもしれませんが、ベンガルタイガーも同じような行動をとったという番組がデイスカバリーチャンネルで放映されましたね。
      ご覧にならなかったとして書かせていただきますが、親離れした4頭の姉妹トラ(ソナム・ララ・ジェエタ・モナ)が、母親が持っていたテリトリーを支配すべく戦います。ソナムが一時的にトップになりますが、ソナム自身も他のトラも上手く狩ができず、結果的に4頭が協力して狩をするというものです。
      現地インドのメデアが作った番組だそうで、なかなか迫力のある映像でした。
      余談ながら、ZISAMAも数年前にベンガルタイガーを観にインドへ行きましたが、こんな場面を見たことはありませんでした。
      もっとも、保護区なのにトラを観ることさえ難しいことで、こんな場面を観ることなどはインド人にならなけれ無理と思いました(笑)。
      おいで頂き、コメントを、頂き有り難うございました。

  2. お返事ありがとうございます。
    ZISAMAさんみたいなとても知識が豊富な方からお返事もらえてとても光栄です。
    マポーホのことはユーチューブで出会いました。
    元々、ワンチャン、ニャンコチャン、他動物のレスキューものを中心に見ていたのですが、
    画面右側のサムネ表紙画面にあった、脚を怪我した子ライオンのサバイバル(日本人のかたが
    オリジナル英語版をダイジェスト版にして投稿)を見たのがきっかけでした。
    そのオリジナルを必死になって探しました。見つけました、オリジナル版、、

    それから、ライオンに夢中に?なっていったかな?昔は母の影響で、捕食の場面が
    辛くて、これほどのめり込むことはありませんでした。

    そしてマポーホにたどりつきました。フィルムの記録、ガイド、レインジャーさんたちの証言で
    間違いなくコーリションで、史上最高の数の雄雌ライオン、サイ、カバ、水牛、キリンなどを
    殺しているでしょう、、、でも、彼らは愛されてましたし、今でも愛されています、、
    自然、彼らの厳しい法の中であれほどの生き様を貫いたんですから、、、
    「愛されている」、とてもわかるような気がします。私もその一人になってしまったかな?

    特に、介護でへこたれる時がある中で、
    マポーホへのトリビュートの以下のビデオ
    The Royal Bloodline of Mapogo Lions ♛ From 1969 To 2018

    上記の子ライオンのドキュメの
    最後のシーン(ほぼハッピーエンド)以下
    Africa’s Hunters – Season 1 Episode 4 – The Misfits

    は毎晩のように寝る前に見て、自分を励ましてくれる珠玉の宝映像となりました、、、

    あ、両方とも、ユーチューブにありますから。
    ご興味がわき、お時間のあるおりにでもご鑑賞いただけたら幸いかと思います、、

    • 5ニャンコ コーリションのオヤブンさん

      オリジナル版を、よく捜されましたね。
      少し長いので、ゆっくり楽しみに見ようと思っています。
      それと、ライオンなど肉食動物の捕食場面は、お母さんの影響でなくとも刺激がありすぎますね。
      と言いながらも、サファリに行くとビッグキャットの狩を実際この目で見たいと思ってしまいます。
       余談ですが、 zisamaはケニア、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、南アそれにタンザニアの7カ国に、(ケニアとタンザニアには二回行っていますので)9回ほど行きました。
      1度の旅が平均1週間とし現地滞在が4〜5日で、1日の朝と夕にサファリをしますから一回の旅で8回から10回サファリをしました。
      それが9回の旅なのでそれなりの回数サファリをしましたが、ライオンは夜の狩が多いので本番が見られたのは1回だけでした(子供のシマウマを襲った駄作写真です)。
      TVでは狩の場面を放映しますが、あれはかなりの時間を要した場合か非常にラッキーであった場合です。
      中にはサファリーカーのドライバーを数年やっていても、一度も見たことがないドライバー兼ガイドもいるくらいです。
      ですから、本当のライオンを見るには、貴重な捕食場面をジックリと見るべきかなと思います(笑)。
      再度のご訪問有難うございました。

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