我々Z&Pは猛禽類に興味があり、写真の出来不出来は別として好んで彼らを追っています。
猛禽類はそれぞれ個性があって魅力的ですが、オオタカは精悍さの中に気品さえ感じさせ猛禽の美しさを代表するようで一番気に入っています。
ところで、ハシブトガラスくらいの大きさなのに、何故に「大きい鷹」と言われるようになったのか疑問に思い調べてみました。
それによると、他のワシタカ類の羽色が褐色であるのにオオタカの羽色は青灰色であることから、奈良時代には「蒼鷹(アオタカ)」と呼ばれそれが今日の「オオタカ」に転じたとのこと。
確かに羽色は青みがかっており、これが(我々Z&Pが勝手に)気品を感じてしまう要因の一つなのかもしれません。
オオタカに関しての最近のニュースでは、「環境省は生息数が順調に回復しているとして「国内希少野生動植物種」からの指定を解除する検討に入った」とありました。
肉食獣や猛禽に補食される生物(いわゆるエサ)は数で対抗します。ライオンには150万頭のヌー、クジラには40万トンのイワシやオキアミ、猛禽には数百億匹の野鳥や爬虫類そして昆虫。
それら補食される生物が豊富でなければ彼等は生きてゆけず、別の面から見れば弱い動物と言えるかもしれません。食物連鎖の頂点に立つ猛禽のオオタカなどは、生態系の豊かさを示す「指標生物」でありそれが数を増やしていることは喜ばしい限りです。
生息数が増えているからこそ、我々ピンボケカップルが拙いながらも写真を撮ることが出来ているのだと納得した次第です。
そこで気になったことは、指定解除の検討をしている「国内希少野生動植物種」とは何ぞやということです。
調べたところ、(抜粋して)「捕獲・採取・殺傷・損傷の禁止」とありました。
我々が猛禽撮影に行く場所で、営巣中の幼鳥が盗まれるケースがありましたが、規制緩和でこのような事が増えるのかを心配しています。
もう一つの最近のニュースでは、世界人口の急激な増加に対処するため国連の機関が「昆虫を将来の食料に出来ないか」という報告書をまとめたそうです。
調理方法次第では十分に食料にする事は可能だと思いますが、猛禽族を含む野鳥たちには暗いニュースかもしれません。
余談ながら、この後に「オオタカの子育て」と題して動画を貼り付けました。合わせてご笑覧いただければ幸甚です。
先ずは、気品さえ漂うオオタカの成鳥。
一風呂浴びに来たようですが、どうやら頭上を飛ぶカラスが気になっているようです。
風呂上がりの姿は、オオタカといえども少しばかり締まりがありません。
4月の上旬です。雄からのエサを木陰で食べ終わった雌が、木陰から出てきて口の周りの清掃。
雄(左)やってきました。確かに雄の方が小さい。
さて、結納も終わりましたので子孫繁栄への活動に入ります。
これは別の場所のヒナ。勿論、遠距離から撮っているので大幅トリミングしています。
以降は若たち。猛禽の片鱗を見せる一方で、あどけなさを感じさせます。
戯れる。
然し乍ら、食事となれば別問題。
強いものが生き残る野生の世界は、親は子供にエサを平等に与えず争奪戦に任せます。
そして、水を飲みにきました。
何だか水面に映る己の顔を見つめる「ナルシスト・ホーク」てな感じですね。
君の顔はカッコいいよ!。
若さ故の警戒心の薄さか、80mほど先の対岸から目の前に飛んできた。
こちらがビックリ。カメラを構える変なオジサンとオバサンを、ジックリと観察に来たのかもしれません。
従って、ほとんどノートリです。
若とカラスのバトル。
因に、モビングとは「集団での疑似攻撃」であり、この時のカラスは1羽なので単なる「お遊び」?。
態勢を変えて反撃。
次は、若たちの狩り。未熟さ故に失敗が続きます。
ハトの群に突撃しましたが、見事にかわされてしまいました。
少しお疲れで休んでいたところ、上空を飛ぶカラスに首をすくめていましたね。
では、成鳥の狩りは如何か。
小サギを狙って、後方から低空で接近したものの、、、、。
一瞬の出来事であり若干ピンアマ気味ですが、数枚載せてしまいました。
今度はカモを狙って、左方向から超低空でアタック。
カモは気配を察知すると水中に潜ります。オオタカはホバリングをして、カモが息継ぎに水面に顔を出すのを狙って3〜4回ほどアタックしたが、、、。
小サギをゲットしたが、カラスの邪魔が入り落下。
時にはカラスに反撃?。
200mほど遠方の同じ枯れ木に、オオタカとノスリが止まっていた。
互いに居心地が悪いらしく、暫くすると飛び交いながら止まる位置を変えた。ノスリは右の位置がお好み?。
ハヤブサは鉄塔など高い所に止まっているが、オオタカがハンティングをする時は、獲物から身を隠してジッと待ちます。
この時も木陰に身を隠し、小ガモや小サギが来るのを待っていました。
少し分かりにくいので、オオタカの居る場所に矢印を入れました。
次にお見えになったのはトビ。これは大きすぎますね。
そして、アオサギ。
大サギか中サギ。これも無理ですね。
オオタカとZ&Pの持久戦は1時間半。狩りの場所を変えるのか、オオタカは飛んでいきました。
さて、次の場面は眼下の獲物を狙って、カッコよく飛び出したのだが、、、。
ぬかるみに脚を取られて大失態を演じ、ほうほうの体で引き上げて行きました。
こんな事もあるのですな〜。
正に「ワラをも掴む」思い。
大失態を演じてもオオタカはオオタカです。 華麗ともいえる飛翔姿で、目の前を横切って行きました。
zisama&pami様
はじめまして
突然のメールをお送りさせていただくことをお許しください。
私は北陸地方に在住しております。
オオタカ初め猛禽類保全に微力ながら携わっております。
HPを拝見させていただきました。
撮影だけだはなく「オオタカの希少種解除検討に対するご意見」も掲載されておられましたので、
保全意識の高い方だとお察しいたしました。
ご都合がよろしければ是非とも環境省主催の意見交換会がございますので、
「多くの方にご参加」いただけたら幸いに存じます。
2月13日大阪・3月5日東京がございます(仙台は終了いたしました。)
この問題は単なる個体数の問題ではなく、(里山)環境保全の法整備が全くされていないままの解除、という現状を危機感と認識して重くうけとめなければなりません。(開発優位の法のみあり、対等ではないのです)
私は仙台での会に参加いたしましたが、
環境省が「解除には問題や課題がある」という発言がようやく出てくる状況に居たりました。
解除ありきの条件としたいという事なので、解除前に猛禽類保護の進め方と連携させた法整備が必要なのです。
表には見えていませんが、水面下で保全団体が環境省と様々な協議を重ね、この度の検討会開催にまでこぎ着けた尽力のおかげなのです。
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(以下、「種の保存法」という。)に基づく国内希少野生動植物種に指定されているオオタカについては、過去2回の環境省レッドリストにおいて「準絶滅危惧」と評価されたことから、現在、指定解除について検討を行っているところです。
検討を行うに当たり、指定解除する際の課題について意見交換を行うため、仙台、大阪、東京の3箇所で意見交換会を開催する予定
https://www.env.go.jp/press/101952.html
2 開催場所・日時.
○大阪会場.
日時:2月13日(土) 13:00~16:30.
会場:大阪社会福祉指導センター 多目的ホール.
(http://www.osakafusyakyo.or.jp/sidoucenter/index.html).
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<参考>.
○仙台会場.
日時:1月23日(土) 13:00~16:30.
会場:東京エレクトロンホール宮城 601大会議室.
(http://miyagi-hall.jp/).
○東京会場.
日時:3月5日(土) 13:00~16:30.
会場:綿商会館 6階.
(http://www.mensyou.co.jp/index.htm).
※仙台会場については平成27年12月22日に記者発表済み。東京会場については、開催日の3週間前程度に記者発表を行う予定。.
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3 プログラム(予定).
○これまでの経緯について.
○指定解除にあたっての課題とその保全策について.
○パネルディスカッション.
コーディネーター(予定).
日本獣医生命科学大学 教授 羽山 伸一.
パネラー(予定).
公益財団法人日本野鳥の会 自然保護室 室長 葉山 政治.
公益財団法人日本自然保護協会 辻村 千尋.
日本オオタカネットワーク 代表 遠藤 孝一.
環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 室長補佐 徳田 裕之.
(敬称略).
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4 定員.
各回200名.
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5 参加申込み.
○本意見交換会への参加は事前登録が必要です(参加費無料)。.
○参加希望の際は、平成28年2月8日(月)17時(必着)までに、別添参加申込書にご記入の上、FAXまたは電子メールにて以下の申込先までお申し込み下さい。(電子メールの場合は、件名欄に「(大阪会場)オオタカの国内希少野生動植物種の指定解除に関する意見交換会」と記載してください。)なお、複数名のお申し込みの場合も、お一人ずつお申し込みください。.
○FAX、電子メールをお持ちでない方は、下記申込先にお問い合わせください。.
○申込者多数の場合は抽選とさせていただきますので御了承願います。.
○報道関係者の方は、参加申込みの際に「報道関係者」とご記入下さい。また、カメラ撮影を希望する場合は、その旨もご記入下さい。なお、カメラ撮影は会合冒頭のみとします。.
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申込先(会議事務局).
株式会社オーエムシー 担当:鈴木 郁実.
TEL : 03-5362-0117 FAX : 03-5362-0121.
電子メール:otaka_symposium@omc.co.jp
doreen様
頂いたコメントのご趣旨はよく理解しました。
これに関する小生の返信は若干私事になりますので、不特定多数の方にご高覧いただくこの場にはふさわしくないと愚考しdoreen様のメルアドに返信させていただきます。
ご訪問いただき有難うございました。
タイトル通り、オオタカは本当に「気品」がある、いつまでも見ていたい鳥ですね!素晴らしい写真がたくさんあるのでいくつかダウンロードさせていただきました。すいません。鷹の中でもオオタカは群を抜いて姿形色が素晴らしく、飛んでいるときはもちろん、そこにいるだけでも、その佇まいに惚れ惚れします。まさに黄金比!感動する写真をたくさん載せていただきありがとうございます。
緑鷹さんコンニチハ
猛禽を追っていると、自然と複数の猛禽カメラマンと顔見知りになりますが、彼らの多くがオオタカフアンですね。
数日前に、猛暑の中を定期的な数カ所のうちの一ヶ所へ行って見ましたら、そこで会った顔見知りのCマンの情報では、オオタカの今年は抱卵をしなかったとのことでした。
原因はわかりませんが、猛暑も一つの原因かななどと思ってしまいました。
もしそうであれば、我々人間にもオオタカにも、早く涼しくなってもらいたいものです。
おいで頂いとことと、コメントに感謝します。